海外での仕事探しで一番初めにつまずくのが英文履歴書ですよね。私も留学中のアルバイト探しや、今回のオーストラリア移住で海外転職活動では、苦戦しながら作成しましたが、いくつかのポイントをおさえれば、英文履歴書作成のコツをつかむことが出来ます。今回は、英文履歴書で押さえておきたいポイントと作成方法を紹介します。
英文履歴書の構成について
まず知っておきたい事は、英文履歴書と日本の履歴書(職務履歴書)は全く違います!
日本で使われている主な履歴書は、学歴、職務経験、資格やスキルなど統一されたフォーマットに記入すれば良いですよね。
しかし、英文履歴書は大まかな構成は一応決まっていますが、その他は独自で好きなように作成することが出来ます。
英文履歴書に含める項目
上記で説明したように、人によって履歴書のデザインを好きなように作成できますが。
英文履歴書は、主に下記の6つの項目で構成されています。
- OBJECTIVE (希望職務)
- PROFESSIONAL SUMMARY(経歴要約)
- EDUCATION (学歴)
- EXPERIENSE (職務経験)
- SKILLS & ABILITIES (保有資格・PCスキルなど)
- REFERENCES (リファレンス)
日本の履歴書と通じる項目もいくつかあると思いますが、下記に記入例を含めて一つ一つ解説していきます。
OBJECTIVEの書き方
OBJECTIVEは履歴書の一番初めに記載します。
何故自分がその企業に合う人間なのか、その企業で何がしたいのかを要約した項目で自己PRと似ています。
3~5行を目安に作成することをおすすめします。私は、下記の文章を履歴書に記載しました。
日本語訳:私は幅広い実務経験やコミュニケーション能力を活用し組織に価値をもたらすことが出来るチャレンジングなポジションを希望しております。
赤字のワードを自分に当てはまるワードに変更すればそのまま履歴書に使えます!
要約は難しいですが、採用担当者は沢山の応募者の履歴書を見ているので、長々と書くより短い文章で、その企業で何がしたいのかを書くことが重要だと私は思います。
ここで記載したことを後の面接の際にうまく説明することが出来るようにしましょう。
PROFESSIONAL SUMMARYの書き方
経歴要約は日本の履歴書と同様に、これまでの職務経験、その間に達成した事(例えば、業績アップに貢献した等)や、どのように仕事に取り組んできたかを重点に記載します。
また、その企業に入社した後にどのように貢献することが出来るかを連想させるような内容を記載することが重要だと思います。
5~7行を目安で作成します。私の場合は、下記の文章を記載しました。
日本語訳:〇〇社で私は〇〇部に所属しておりました。〇〇として培った経験により、〇〇の役目を務め得た経験と共に、〇〇のスキルや〇〇を担当した経験を得ました。そしてまた、常に最前の注意を払い、何か起きた際はその解決策を見つけ、正確なデータを作成・保管・管理に努めました。
これまでの職務経験、その間に達成した事、そしてどのように仕事に取り組んできたかを含めて記載します。
具体的に達成した事を記載するとで、入社後にどう貢献出来るのかイメージがつきやすいと思います。
下線が引いている箇所は、自分の応募するポジションに合う文章を入れましょう。
転職を考えている方は、常に履歴書に含められる経歴を念頭にして働いていると履歴書を作成する際にすぐに思い浮かべられると思います!
学歴の書き方について
学歴は、卒業した大学名、卒業年、学部及び専攻コースの順番で記入。
応募職務に関連のある科目を記載しても良いと思います。
例:
EDUCATION
〇〇 University
March 2016
Bachelors of Commerce
Major: Accounting
在学中であれば、April 2019 - Present のように、大学のスタート年月を記載してPresentと書きます。
職務経験の書き方について
職務経験: 書き順は、直近の職務経験から古いものを順に記載していきます。
- 日本は会社名を先に記載するが英文は、職務⇒会社名の順で記載する
- 職務履歴(期間)は月・年で記載する。(例: April 2019)
- 応募したポジションに関連のある担当業務を箇条書きで記載する
例:
EXPERIENCE
Bookkeeper, 〇〇 Pty Ltd
April 2015 - March 2017
Responsibilities:
- Managing account receivable and account payable
- Produce Payrolls
- Prepare BAS
- 担当した業務を10個位箇条書きで書きましょう!
担当業務は応募職務と関係ないものは避けて、関連のある職務経験を多く記載することが重要です。
主に使う単語は、Prepare/Produce(作成)、Manage(管理)、Analyze(分析)、Review(再確認)などがあります。
なるべく、同じ単語を繰り返すのはやめましょう。
職務ごとに使う単語は違ってくると思いますが、職務別の履歴書を記載している英文サイトが沢山あるので、自分の職務経験に合った履歴書を参考にすると良いと思います。
保有資格・スキルの書き方について
ここは主にPCスキル(MS Excel, MS Word, MS PowerPoint等)、Outlook/Gmailが使える事、英語スキル(IELTSのスコアなど)や保有資格を箇条書きで記載します。
英語スキルは、その国でVISAの申請などで認められている英語能力試験のスコアを記載しましょう。オーストラリアはIELTSが主に使われています。
私の経験上では、現地で働く場合、IELTS7~8のスコアが求められています。
リファレンスの書き方について
大体は日本の履歴書でも共通する項目でしたが、リファレンスは日本ではあまり聞きなれないと思います。
リファレンスとは、バックグランウド調査を目的として企業が行う採用過程です。
主に、現在または過去に務めていた会社の直属の上司に自分の推薦者(Referee)となってくれることをお願いして、その方の氏名と役職、そして連絡先を応募会社へ報告し、後日、企業からその方へ連絡がされます。
連絡先などを含む情報の為、履歴書先行で通過した会社のみに報告する事をおすすめします。
なので、履歴書では References available upon requestのように記載することをお勧めします。
補足事項
Contact(連絡先)について
履歴書の一枚目に記載します。
連絡先は、住所・電話番号・メールアドレスを記載します。記載する場所は、自分の名前の近くに記載したり、テンプレートによっては、履歴書の左端などに記載している方もいます。
見やすく記載することが大事です。
顔写真の添付について
顔写真は添付することをお勧めします!
就活中に15社ほど履歴書を送りましたが、初めは顔写真なしの履歴書を送っていました。
採用された会社は、顔写真を添付した履歴書の場所でしたので、はっきりとは言えませんが、写真を添付することで履歴書を受け取った採用者の印象も変わるのではないかと思います。
履歴書で使うフォント
履歴書で使うフォントの目安は10から12にすると良いと思います。
各項目は、少し大きいフォントにして太字にします。また大学名や、職務、会社名などは太字にすると、読みやすいので良いと思います。
何ページに収めると良いか?
一枚で収めるのが良いとされている場合がありますが、正直なところ、採用者の好みにもよると思います。
私の場合は、3ページで収めました。周りの知人にも聞いてみましたが、意外と3ページで収めている人が多いようです。
ただ、注意したいのが、不必要な情報は含めないで、必要な物だけにまとめましょう。
誤字脱字のチェックする
履歴書の作成が終わったら、誤字脱字がないことを確認しましょう。
履歴書に誤字脱字があれば内容は良くても、採用担当者への良い印象にはなりません。
何度も何度も確認し、可能であれば、友人や家族などに一緒に見てもらうと良いと思います。
英文履歴書無料テンプレート
Canva.comの履歴書テンプレートは、様々な種類のテンプレートがあってとてもオススメです。
また、応募するポジションを英語で検索すれば沢山テンプレートがあるので、参考にすると良いと思います。英文履歴書は、自分の個性を出すことが出来ますが、応募するポジションに合ったデザインを使うようにしましょう。
履歴書はPDFにして送る
ワード等で作成した履歴書は最後にPDFファイルとして保存しましょう。
ワードや他のデータと比較して、PDFはウイルスフリーとされており、作成したフォーマットも破壊されることなくメールで送付出来ます。
Wordや他のファイルで指定されていなければ、PDFで送りましょう。
尚、ファイル名は氏名と履歴書(例: TARO YAMADA_Resume) を記載して、採用担当者が区別しやすいようにすると良いです。
まとめ
今回は英文履歴書の作成について紹介しましたが、履歴書作成で一番重要なのは、応募職務に関係のある内容を全面にまとめて記載すること、そして、採用者に見やすいように記載することが大事です。
書類選考は企業によりますが、何百人、何千人の中で良い印象を与える必要があるので、時間をかけて丁寧に作成しましょう。