本記事は、Civil Relationshipの申請方法と費用についてご紹介します。Civil relationshipの申請にご興味のある方は是非ご覧ください♪
Civil Relationshipについて
Civil relationshipとは、2人のカップルが性別とは関係なくパートナー関係として法的に認められている関係であると、下記のlegal effectに定義されています。
A civil partnership is a legally recognised committed relationship
that may be entered into by 2 eligible adults, regardless of their
sex.
Civil relationshipを申請して登録が認められると、コミットしているカップルとして法律で認められます。
QLD州のCivil relationshipについての説明は、下記リンクから確認出来ます。
Civil relationshipは誰が申請出来るの?
Civil relationshipは、性別に関わらず一定の条件を満たしていれば申請出来ます。
結婚が出来ない同性のカップルの為だけじゃないの?っと思われる方が多いですが、結婚しないで子供を持つ場合もあるので、近年ではde facto relationship(事実婚)の異性のカップルも増加しています。
Civil relationshipの関係が認められると、結婚で得られる権利とほぼ同様の権利を得られるようになります。
この制度を利用すれば、法律的にも認められるカップルとして判断されるので、別れてしまった場合も、子供の親権、財産分与などの権利を要求する事が出来ます。
結婚との違いは?
主な違いは、結婚はMarrige Act 1961が適用されていて、Civil relationshipはCivil Partnerships Act 2011が適用されている点です。
どちらも準拠される法律が違うので、規定などにも違いがあるので、結婚とは多少違いますが、Civil relationshipの関係が認められることで、婚姻と同様に法的に認められた関係であると言えます。
Civil Relationshipの申請
私は、2018年11月にCivil relationshipをQLD州で申請しました。
オーストラリアでは州によってルールが異なり、登録する場合は、どちらかのパートナーがCivil relationshipが認められている州に住んでいるなどいくつかの条件を満たす必要があります。
下記の条件はQLD州の条件なので、必ず申請する州の条件を確認しましょう!
申請条件について
QLD州のCivil relationship登録には、下記の条件を満たす必要があります。
- 両方が18歳以上である
- 両方とも結婚していない又はCivil relationship登録されていない
- 認められない関係(血縁関係が近い親族)ではない
- どちらかのパートナーがQueensland州に住んでいる
- Qualified witnessの前で申請書に二人の署名がされなければいけない
- 提出書類はすべて英語、又は認定された翻訳家によって翻訳された書類とその原本を提出する
- declaration ceremonyを選択した場合は、見届け人は最低1人を選任する。(年齢は18歳以上であること)
2020年1月15日更新
下記サイトでQLD州のCivil rellationship申請条件や申請方法について確認出来ます。
セレモニーとセレモニーなしの違い
申請する際に、declaration ceremony(人前式)の有無を選択出来ます。
セレモニーには見届け人(見届け人は最低1人で18歳以上であること)と公証人の在席の基で行われます。英語がわからない場合は、通訳者も出席します。
セレモニーを行う場合は、見届け人を選ばなくてはいけません。
私たちは、いずれは結婚も考えているのでセレモニーなしにしましたが、Civil relationship登録は二人にとって記念になるイベントなので、今となってはセレモニーをしておけば良かったなと思います(笑)
提出書類について
登録には、以下の書類を提出しなければいけません。
- Application form (JPにサインの署名が必要)
- Proof of ID
- Eligibility documents
- Evidence of home address
Proof of ID(身分証明書)について
身分証明書は下記のカテゴリーから3つ用意する必要があります。
Personal IDのカテゴリーから1つ、Community IDのカテゴリーから2つ選びます。
Personal IDは、パスポートやオーストラリアの運転免許証などから1つ提出します。
Community IDは、出生証明書(Full birth certificate)、保険証(health care card)、給与明細表(payslip)などから2つ提出します。
各カテゴリーの身分証明書は下記リンクの、Proof of ID (identification)で確認出来ます。
Requirements | Your rights, crime and the law | Queensland Government
Home addressの証明について
パートナーのどちらかの一人がQLD州に在住している証明になります。
住所が記載されている、光熱費の請求書や賃貸/リース契約書などの公式な書類のコピーを提出します。
提出書類の準備
私たちが提出した書類は以下になります。
- Civil relationship forms without Ceremony
- Proof of IDは下記を用意。
- 2人のパスポート(本人が持って行けばコピーは要らない)
- 2人の出生証明書のコピー(私は翻訳書類も提出)
- 彼のmedical card(本人が持って行けばコピーは要らない)
- 私の保険証のコピーと翻訳書類
- Evidence of home address: 彼の携帯電話の請求書のcertifiedコピー
- 私の日本の運転免許証のコピーと翻訳書類(申請書の住所の証明として用意。)
申請書の作成(セレモニーなしの場合)
申請書の作成は以下のリンクから作成出来ます。
下記のリンクへアクセスして、一つづつ質問に答えて、名前、住所、職業、両親の名前等の情報を入力する画面が表示されます。
入力が完了したら作成された申請書をダウンロードして印刷します。
翻訳した書類
今回、翻訳した書類は、運転免許証と健康保険証の2つです。
翻訳は、ウェブサイトでも定められているようにオーストラリアの国家認定を受けたNAATIの翻訳者に依頼しました。
オーストラリアに行く2週間前に依頼して、当日までには間に合いました。
出生証明書は、パートナービザ申請の際に作成していたので、ビザ申請に使った書類をそのまま提出しました。
JPのサインをもらう
JPは、Justice of Peaceと言って政府などに提出する公式書類に承認サインをしてくれる人です。
郵便局でも出来ますが、各地域の図書館やモールで、限られた曜日にボランティアでされている人もいるので、事前に営業日と時間を調べていきましょう。
下記リンクから近くのJPを検索出来ます。(QLD州のみ)
Search for your nearest JP or Cdec | Your rights, crime and the law | Queensland Government
私たちは、近くのモールの中にいるボランティアでやられているJPに会いに行きました。
とても親身に対応してくれて、Civil Relationshipの申請書だけにJPのサインが必要だったのですが、気を利かせてくれて、付属で提出する書類にもサインをしてくれました。
JPに行く際は、身分証の原本は持って行きましょう。
また、申請書のコピーを3部用意しておいたのですが、二人とも緊張していたのか、サインがきれいに書けなくて3部用意しておいてよかったです(笑)
申請書を提出する
JPでのサインが午前中に終えられたので、そのままCBDにある Brisbane registry customer service centre へ向かいました。
*住所*Level 32, 180 Ann Street, Brisbane
とてもキレイな高層ビルが立ち並ぶオフィス街にあります。
申請までの流れ
着いたらすぐ書類は全て揃っているか係の人が質問してきました。
用意しないで来ちゃう人が多いのかな(笑)
全て準備出来ていたので、係員の人に言われた番号を呼ばれるまで、待合室みたいな所でひたすら待ちます。
私たちが行った時は、15人くらい居ました。
30分くらい待って、ようやく私達の番号が呼ばれ、担当者の所へ。
特に何も聞かれずに、すぐに申請書類の確認、パスポートのコピーをして、申請費用を支払って、15分程度で終わりました!
申請に掛かった費用
翻訳は約2万円、申請料は掛からないですが、Certificate作成に49.50ドル支払いました。
Certificateには、Commeorativeとstandardの2種類がありましたが、スタンダードの方でよかったので、Standardを選びました。
2万5千円程でCivil relationshipを申請出来ました。
パートナービザ申請に有利!?
パートナービザ申請に有利になるかについて、はっきりとは言えませんが、個人的には多少は有利になるのではないかなと思います。
というのも、下記リンクのLegal effectで説明があるように、Civil relationshipとして登録していれば、二人のパートナーシップの関係が存在することが認められるので、年金や税金などでの支払いの際に二人の関係を証明する書類を提出しなくて良くなります。
この制度が、直接パートナービザ申請に有利になるとは言い切れませんが、私の場合は登録して良かったなと思います。
まとめ
短期間で準備したのでバタバタしましたが、申請した10日後に彼の自宅にCertificateが届きました!
パートナーシップビザを申請される方で、今回ご紹介したCivil relationshipの申請を考慮される方が少なからずいるかと思います。
色々と提出する資料が多いですが、本記事が参考になれば嬉しいです。
また、本記事でご紹介したCivil relationshipなどの規程は、専門家ではないのであくまで個人の見解です。